襦袢と長着の寸法合わせ
リサイクル着物を集めていると、長着と襦袢の寸法、特に身丈と裄丈がバラバラになります。
オーダーメイドであれば問題の無い話ではあるのですが、一般庶民にとってリサイクル品というのは『個人的な需要』と『世間での需要』の大きな差から『供給量』が多く、選択肢のたくさんある分野であります。
そもそも着物を日常着として着用している人が少ないのですから、状態の良い中古品が市場に出回るのは道理。
しかしながら、中古品という事は『他人の寸法で仕立てられた襦袢』と『他人の寸法で仕立てられた長着』に組み合わせ、寸法を合わせる必要がある訳です。
寸法を合わせる方法としては、購入する時に試着してみる、メジャーでサイズを測ってから買う。
または、実際に着用してみて身丈・裄丈を合わせてみる、という方法がありますが、いちいち袖を通して、最低でも伊達締めで襦袢を結んで、長着を着て……、と手間がかかります。
着物ハンガーの活用
さて、他人の襦袢と他人の長着で合わせるべき部分は、身丈と裄丈です。
分かりやすく言うと、
1.長着の裾(足元)から襦袢がはみ出ないか
2.長着の袖(手首)から襦袢がはみ出ないか
の2点さえ気を付けていれば、案外まともな着物姿になります。
手持ちの一番大きい襦袢に対して、持っている全ての長着が丁度良いサイズであれば問題ないのですが、大体はバラバラな寸法ですから、『この襦袢とこの長着は合うけれど、こっちの長着は袖が短くて襦袢がはみ出る』という組み合わせもあります。
そんな時に大きく役立つのが、着物専用のハンガーという訳です。
実際の合わせ方
着物用ハンガーは2本使用します。
といっても、1本目に普通に襦袢を掛けて。
2本目には長着を掛けます。
それを重ね合わせて、袖や裾の様子を確認するだけです。
このように袖の位置が大体同じであれば、襦袢のサイズが大きいか、長着のサイズが小さいか。
裾は少しでもはみ出ていれば、組み合わせる事は止めておいた方が良いでしょう。
襦袢も長着も、体に巻き付けて着用しますから、この程度のサイズ差でも実際に着てみるとかなりの違いとなります。
上記の組み合わせだと、袖から襦袢ははみ出し、足元からは襦袢が覗くような恰好になります。
襦袢と長着を重ね合わせて、襦袢がはみ出ていたら完全にアウトです。
反対に、長着が襦袢から2~3cm程度はみ出ていれば、サイズ的には問題ない状態となります。
メリット・デメリット
メリットとしては、
・長着と襦袢のサイズ合わせを、着用する事なく客観的に行える
・ハンガーに掛けて比較するので、床の上に置いて並べるよりも埃が付きにくく、皺になりにくい
デメリットとしては、
・着物ハンガーは一般的なハンガーに比べてコストが掛かる
(値段や購入場所など。購入場所はAmazonなどが活用できる)
・ハンガーに掛ける手間がかかる
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そんな訳で、今回使用した着物専用ハンガーを。
私と同じ用途で使うのであれば折り畳みでも可能ですが、出掛ける前に寸法合わせを行うのですから、余計なギミックが無い方が着物を掛けるのに楽だと思います。
で、要は同じメーカーの同じ着物用ハンガーが2本あれば、同じことができるので、どうせだったら2本セットの方がお得に済みます。
1本だけでも、同じハンガーに襦袢と長着を掛ければ寸法合わせはできるけれど、長着と羽織、襦袢と帯用に2本あると何かと便利。
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